意識低い系医学生の日記

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多浪と留年の相関関係(どんな人が留年しやすいの?)

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どうもハウスです。

『医学部は入るまでだけが大変ではなく、入ってからも大変』なんて聞いたことが一度は皆さんあるんではないでしょうか?人によっては入るまでよりも入ってからの方が大変なんて聞いたりして不安になっている受験生もいると思います。

特に僕は多浪していたために入ってからも留年とか怖いなって考えていました。今日はそんな医学部でありがちな留年について僕自身の同級生、先輩などを実際に見た経験からお話しします。

医学部は留年が多い

医学部に入っただけでは医者にはなれません。6年間大学に通い医者になるために必死に勉強しなければなりません。しかもただ通うだけでなく単位をしっかり取得していかなければならないのが高校とは違います。ただ通っているだけで単位をくれる高校とは異なり、大学では単位を取得条件(レポート提出、出席数、試験の成績など)を満たさなければ、単位は出ません。

そのために大学では単位を落としたりする人が結構います。ネットの調査で見ましたが約3割に近い人は単位を落としたことがあるらしいです。

ただ医学部で単位を落とすというのは他学部とは大きく意味合いが異なります。医学部では単位を落とす=留年が確定です。他大学では必修科目であっても単位を落として即留年ということになりません。

ではなぜ医学部では他学部とここまで状況が異なるのでしょうか?それは医学部では原則としてその年度の科目はその年度でしか受けられないためです。例えば、他の学部では1年生の時に単位を落としても2年生の時に同じ授業を取り、単位を取得すれば大丈夫です。しかし医学部では1年生での授業は1年生でしか受けられません。そのために医学部では1単位でも落とすと留年が確定します。

何をしたら留年が決まるのか

留年するのは次のいずれかをした場合です。

  • 試験に受からない

  • 出席日数が不足している

  • 実習に欠席する

  • 試験でのカンニング

  • レポートのコピペ

大学の成績は良い方から順番に秀,優,良,可となっております。この成績の決め方は出席日数やレポートの評価、試験での成績などがありますが、医学部での成績は試験の結果で決まります。もちろん大学教授によっては出席点なるものをくれたりしますが、そう甘い先生はそんなにいません。

つまり、試験での成績一発勝負で留年or進級が決まるといっても過言ではありません。そのため試験での点数が60点を切ると単位が出ません。一つの試験で60点越えろって話なら簡単ですが、医学部では取得単位数が多いために試験を受ける科目が多いです。

ただし、多くの医学部では本試験で落ちた人を救う再試があります。場合によっては再々試験まであります。しかし再試験では本試験よりも難しい場合が多いため本試験よりも勉強しないといけない場合もあります。まあ、普通にやっていれば受かるのでそこまで心配しなくても大丈夫です。

試験に受かっても出席日数が足りないと留年する場合があります。必要な出席日数はほとんどその科目の授業数の2/3以上であることが多く、もし出席日数が1日でも足りないと単位がもらえず留年となります。この場合試験で何点取ろうとも単位が出ません。特に年配の教授程出席日数を気に掛ける傾向があります。

僕はこの制度は良くないと個人的に感じています。大学で授業を受けずとも医学的知識は本やネットで調べれば余裕で手に入る時代です。ハーバード大学などの超一流大学の教育でもネットで受けようと思えばできるわけです。なのに授業には出ろよというのはただの教授の自己満に過ぎないと感じてしまうからです。ただ単位は欲しいので出席はします。

医学部では1年時から実習の授業があります。外部の病院見学に行ったり、医療施設で働いたりなど。アカデミックなことでは細菌培養実習、組織実習、解剖実習ほんといろいろな実習があります。これらは試験での評価よりレポートでの評価が重視されています。そのために実習は欠席で欠席しますとレポートが提出できませんので不可となります。

最後にコピペや試験の際のカンニングなど不正での留年についてですが、これらは根本的に上記の留年とは異なります。それは不正で留年した場合、多くの大学では厳しい処分があるからです。放校という恐ろしい処分もあります。僕の大学ではカンニング、またはコピペをした場合その学期中でのすべての単位を失い、停学処分になります。これを聞いて皆さんしたいと思いますか?医学部の恐ろしいことはこんなに厳しい処分があるのにかかわらず不正をする人が毎年1人くらいはいることです。

留年生の特徴について

僕が見てきた留年生についてお話しします。まず医学部、特に医学科には次の6種類の人間に分けられます。それは現役一般勢、現役推薦勢、浪人勢、多浪勢、学士勢、再受験勢です。このうち、推薦勢と学士勢は滅多に留年しません。残りのうちで留年しやすい人ランキングをつけるとしたらこうなります。

浪人勢>現役一般勢>多浪勢>再受験勢この順です。また性別で見ると圧倒的に男が多いです。

皆さんはこの結果に驚きましたでしょうか?僕は医学部に入る前にネットでは多浪生は入っても留年を繰り返すと書いてありびくびくしながら入学しましたが、実情はこうなります。そもそも留年者自体僕の学校では少ないですが、留年すると全学年に誰が留年したかどうかの情報が流れますのである程度のデータをもって言えます。

それでは、留年する人に共通の特徴があるのでしょうか?僕はあると思っています。これもパターン化できます。以下の3つに分類できます。

  1. 授業に出ず、不真面目な人

  2. 周りと孤立し、情報があまり入ってこない人

  3. 勉強ができない人

まず、医学部に入ってくることは世間一般からすれば並大抵のことではありません。しかし、いったん入ってしまうと気持ちにゆるみが出てしまう人がいます。そういう人たちはやがて授業に顔を見せなくなり、試験だけできればよいという医学生にありがちな思考に陥ります。さらに医学部での大学の成績は自己満以上の実利的な意味はありませんのですべての科目で可でも、すべて秀でも両者に違いはありません。そのため上記の試験さえ受かればいいやという考えが再試験で受かればいいやとなります。

しかし、再試験をすべて一発で受かるかというとなかなかそうはいかない場合が多く、ある程度の再試験数を抱えてしまうと進級が厳しくなって留年という結末になります。これが不真面目な人たちの末路です。割合的にこのパターンの留年生が多いです。

次に医学部は受験でもそうでしたが、入ってからも情報戦という一面があります。これには2つの側面があります。1つ目は授業中の教授の試験に関する発言をキャッチしているかということと、もう1つは試験を作成する教授の過去問を手に入れているかの2点になります。

前者は、授業にでていれば聞いているはずですが先ほどもいった通り授業にすべて出る学生は全体の半分を余裕で切ります。また、出ていても集中していない時間は聞き漏らしてしまうこともあります。そういう時に役立つのが同級生でしっかり授業を聞いている人のノートなり、試験資料だったりします。また友達がいれば試験資料を分担して作ったり、一緒に試験勉強したりできますしね。しかし、友人があまりいないと有用な情報が流れてきませんし、試験勉強も自力でやるしかないです。そういう理由で友達が少ない人は留年しやすいです。

後者は部活などの先輩からもらえる資料になります。正直な話ですが過去問を持っているか持っていないかで試験の成績が左右されるといっても過言でないほど試験の過去問は重要です。新入生歓迎会という1年生を部活に勧誘する際でも試験資料の豊富さをアピールして新入生を引き入れたりします。部活に入らなくても過去問などの試験資料は友人からもらうこともできますが孤立してどこのコミュニティにも参加していないと入手できません。

以上の理由から孤立している人は留年しやすいです。

最後に勉強ができないひとですが、これは単に頭が悪いのではなく、勉強に対する姿勢そのものが間違っている人たちのことです。具体的には集中力があまり続かない人たちのことです。この類の人たちは多浪生に多いような気がしていますが、浪人生、現役生にも見受けられます。彼らは試験勉強を始めてもすぐにラインやTwitterなどのSNSを見てしまいます。ただこの種の人たちは再試験を大量に抱えるだけであまり留年まで行くことは少ないように感じます。

留年を防ぐためには

ここまで読んで留年というものが何となくわかってもらえたかと思います。自分はしないぞって思う人もいれば、少し不安に感じる人もいると思います。なので最後にどうすれば留年を防げるのかについて教えます。これさえ読めば受験終わっても大学生活で再試験に追われることも進級報告の際にびくびくすることもありません。

留年しないために一番大事なことは周りの同級生と同じことをすることです。医学部の授業では覚えることが膨大にあります。そのため全て覚えようとするのは非効率であるばかりでなく、不可能です。限られた時間で最大限に要領よく勉強することが求められます。そのためには友人たちと情報を共有しておき、何をしたらよいのかを教えてもらったり、教えたりすることが大事です。

結局我流で勉強している人たちは、ことごとく落ちていきます。ただ一緒に勉強すればよいというわけでなくあくまでみんなが解ける試験問題を解けないと落ちますよってことです。まあ基本過去問やっとけばなんとかなるんですけどね。たまにね、授業中に言ったことを出題する教授がいたりしてそんな時は友人からの助言は無茶苦茶役に立つんですよね。

まあ、まとめると多浪したからといって留年するとは限らないので多浪生のみなさん安心して受験勉強頑張りましょう!!