どうもハウスです
『網羅系参考書と呼ばれる青チャートを全て完璧に覚えたんだけど模試の点数上がらない』、『過去問やったけど全然解けなくて焦ってる』本日はそんな受験生に向けて記事を書きました。
まずは青チャートお疲れ様でした。あれだけの演習量をものにした皆さんは正直もう受験数学の上位10%であることは間違いないです。あと足りないのは演習だけで爆発的に伸びます。
ちなみに僕の数学の成績は河合塾の記述で70~75、センター試験は9割程度です。めちゃくちゃ数学得意ってわけではないですが最終的には東大京大数学を解けるレベルまで行きました。
青チャートだけでは数学の成績は伸びない理由
数学の受験相談があるたびに青チャート、フォーカスゴールドなどの網羅型参考書を僕はお勧めしてきました。しかし、これらをやっても伸びない人がいるのも知っています。それではそういう人に他の参考書を勧めるかと言ったら僕は否定的です。理由を話しますね。
青チャートを完璧にできていない
青チャートを完璧にしましたという受験生に質問です。完璧って何ですか?
青チャートの数学Ⅲの126って言われた何を思い浮かべますか?受験時代の僕は青チャートの問題番号を言ったら問題文もスラスラ言え、解法のポイント、なぜ自分がその問題を間違えたのかをすべて把握していました。決して話を盛ったりしていません。
すべての問題を覚えていたわけではありませんが、間違えた問題は何度も何度も解きなおしたので、ある問題を10回やったことがあります。それだけ理解しにくい問題だったりしたのでかなりやりこみ最終的に問題文すら覚えてしまったりすることがありました。上での話はそのたとえです。(数学Ⅲの126には意味はありません、たとえです。)
勘違いしてほしくないのは問題文を覚えろとか、そういう話ではなくて間違えた問題に対して
①使う解法は何だったのか
②なぜ自分が間違えたのか
③解答を見ないできちんと解きなおせるか
①~③のこれらを全ての青チャートの問題でできたのですか?っていうことです。これができなくして次のステップはありません。
青チャートの役目は基礎固め
次に青チャートを完璧にしただけでは成績が伸びない理由を述べます。
理由は単純で青チャートなどはインプット用の参考書であり、アウトプット用の参考書ではないからです。一応演習問題が付いていますが、解説がやや乏しいので僕はあまり勧めてはいません。
青チャートやっただけの人はイメージとしては引き出しにたくさんものを入れたはいいが、どこに何をいれたかわからない状態です。
正確に言えば、数学の問題に出会ったときにどの解法を使えばいいかまだ分からない状態です。解法自体はすでに頭の中にあるはずです。なのでたとえ解けなくても解答を見ればあーあの解法を使うのねっていう状態になると思います。
ここまで行けたらもう青チャートの役目は終わりです。また実際にこの段階にたどり着くとセンター模試の数学で8割を切ることはあまりなくなると思います。
数学的思考力を鍛える参考書
数学の思考力を鍛えるとは今までチャートで覚えた解法を実際の問題で運用をする力です。詳しく言えば設問を読み、問題解決に最適な解法を見つけることです。人によってはこれを数学のセンスを磨くなんて言いますが、受験数学にはセンスや才能はあまり関係ありません。それよりは努力の方が大事ですので僕はセンスとは言いません。
さて思考力を鍛える方法を教えます。
入試問題を解く
チャートを終えたらあとは解法の運用方法を学べばいいだけです。この時点で過去問に入ってもいいです、正直過去問を早くやるメリットはたくさんありますが、デメリットはありません。ゼロです。
入試問題をやるにあたっては適当な大学の問題をやるよりはやはり良問と呼ばれる問題を出す大学の問題を解く方がいいです。ここで僕が進めるのは京大の数学です。
改訂版 世界一わかりやすい 京大の理系数学 合格講座 (人気大学過去問シリーズ)
- 作者: 池谷哲
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/09/18
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この参考書をお勧めするのは以下の点です。
個人的には3つ目のメリットが大きいです。京大志望でなくてもすべて理系受験生におすすめした参考書です。
質の高い良問を解く
良問の定義とは何か説明します。
良問とはその問題を解いて他の問題にも使える考え方が学べる問題のことです。京大、東大をはじめとして多くの難関大学は非常に良い問題を出題してます。これらの問題を解くことはたとえその大学を志望していなくても大きな力を与えてくれます。
なんで京都大学をすすめてるの?東京大学の参考書じゃだめなのっていう意見がありそうですが、個人的に東大よりかは幾分か京都大学の問題の方質がいいと感じますし、なにより世界一わかりやすいの東大版をやったことがないためです。鉄緑会はあるんですけどね。
難易度の選定が良い
難易度の選定が良いです。この参考書では京大の難易度の高い問題は意図的に排除されています。入試では難易度の高い問題を解ける必要性はあまり高くありません。標準的なレベルの問題を解ければいいのです。なのでそういう観点からもこの参考書はいいです。
発想に重点を置いた解説
数学の参考書の多くは発想にアプローチを当てた参考書は少なく、天下り的に解説をした本ばかりでした。だから多くの受験生にとって解答を理解することはできたけどなんでその解法を思いつくのかという疑問が残っていました。
しかしこの参考書はそういう点に力を入れて解説しています。こういう発想部分には問題の本質部分の理解が得られるので他の類題に遭遇した時に応用しやすかったりします。
適宜基本に立ち返る
青チャートの次のプロセスである思考力養成の段階でも時に基本がなっていないと感じることがあります。そういうときは無理に演習をやらず基本に立ち返ることが大事です。
教科書からでも学べることがある
基本に立ち返るとき時に青チャートでも分からない時は教科書でもいいです。教科書なんて....と思う人もいるかもしれませんが意外と公式の証明とか基礎的な部分で新たな発見があったりします。
僕も東大模試の解説を読んでるときに教科書を横に並べてやっていたことがあります。苦手な分野であれば0からやり直さないといけない場合もあります。教科書大事。
基本に立ち返ると新たな発見がある
演習をしてから基本に立ち返ると、今までとは別の視点から問題を見れます。なぜなら青チャートに書かれてある解法が実際の入試問題でどう運用されているのを知っているから違った目線で見ることが出来るからです。
別の視点から学習できると深い理解が得られ、これがまた数学の力を底上げしてくれます。最初に青チャートを完璧にしろと言いましたがどうしても理解できなかった問題はある程度は飛ばしても構いません。時間が経ち知識が増えると理解できる場面があるためです。実際に東大生でも1割近く完全に理解できなかった問題があると聞きます。ちなみに僕はサイコロ塗りつぶす問題がいまだによくわかりません(笑)
本日は以上です。お読みいただきありがとうございました。